【英文法:仮定法】仮定法現在。なにそれ?
仮定法過去と仮定法過去完了は知っている。
けど仮定法現在ってなんだそら!?と思った方への記事です。
この用法はTOEICにも、よーーく出る!!ので知っておいて損はないと思います。
まずは仮定法過去と仮定法過去完了のおさらい、サラッといきます。
飛ばしたい方は目次で仮定法現在まで飛んでください。
※ネット上では、結構、仮定法過去や直説法の事を仮定法現在とよんで説明しているものを見かけますが、仮定法現在はいわゆる仮定法の形とも直説法の形とも違いますので、その辺りしっかり区別していければいいなと思います。
仮定法過去と仮定法過去完了のおさらい
【仮定法過去】
仮定法過去はいつ使うの?
自分の思考は「今」にいます
今(現段階)の事実と反対のことを想像して話す時に使います。
例)If I were you, I would not marry him.
(もし私があなただったら、彼とは結婚しないだろうけどな~。→まあ、私はあなたじゃないからただの仮定の話だけどね。)
仮定法過去の形
If I were you, I would not marry him.
If(もし~)節の動詞は過去形
主節はwould / could / might +動詞の原形
【仮定法過去完了】
仮定法過去完了はいつ使うの?
自分の思考は「過去」にいます
過去の事実と反対のことを想像して話します。
例)If I had taken your advise, I might not have made serious mistakes.
(もしあなたのアドバイスを聞いていたら、深刻な間違いをおかさなかったかもしれないのに。)
仮定法過去完了の形
If I had taken your advise, I might not have made serious mistakes.
If(もし~)節の動詞は過去完了形
主節はwould / could / might +have +過去分詞形
はい。サラっとした復習はここまでです。
では仮定法現在に入りましょう
仮定法現在
仮定法現在、という名前が付いていますが
「もし〇〇なら△△なのに」的な形ではありません。
仮定法現在は「仮定法じゃないじゃん」という形なのです
はい。なので(?)一応文法書では仮定法の項に入っていますが、あまり大々的には
仮定法現在!!とうたっていません。
※仮定法現在と呼ぶことがある とかって書いてます 笑
Forest(文法書)には仮定法の項にも入っていません。助動詞のshould の項に入っています。そしてそこにも
※仮定法現在と呼ぶこともある と書いてあります
はい。この仮定法現在っていう概念に疑問を呈している方々がいっぱい居るんだろうなあ~と推察できますね。
なので、仮定法現在っていう文法用語は頭の片隅に置いておくくらいにして、とにかく形を見ていきましょう。
仮定法現在の形
「命令・提案・要求・必要性・重要性を述べる文では、that節内の動詞が動詞の原形になる」 というものです。
例)He insisted that the meeting be postponed.
彼は会議は延期されるべきだと要求した
これは「要求する insist」文ですね。ですのでthat節内の動詞が be (動詞の原形)になっています。※be postponed の部分は受身の形ですね。
こういう文を 仮定法現在と呼ぶことがあるんですね。
でも、この形を知らないと、ちょっとこの文気持ち悪いですよね?だって、insistの所が過去形だから時制の一致で that節の中も過去形になるんじゃないの?とか、過去形じゃないにしても isがシックリくる。とか思いますよね。
この形がTOEICによく出ます。
例①)The agency suggested that the packaging design ( ) in order to improve the product image.
1 be modified
2 is modifying
3 were modified
4 will modify
時制の一致で3かな?とすると✖。ここでは suggested 「提案する」という動詞にピーンときて、「ああ!あれですね!いわゆる仮定法現在と呼ばれることがあるやつ。that節内は動詞の原形!」と 1 を選ぶと正解です。
例②)Visitors can ask that documents ( ) for them.
1 print
2 printed
3 be printed
4 printing
askといえば ask 人 to do の形が思い浮かびますが、それには当てはまらないし~、となったら、 ask が「要求する」という意味で、しかもうしろにthat節があるやん!という事を見抜けば、これも仮定法現在の形であると認定できます。正解は3です。
お仲間の文を紹介します。
例)It is necessary that she have a good sleep.
彼女が十分な睡眠をとることが必要だ
「necessary 必要な」ことを述べる文ですので that節内の動詞は have (原形)。
先ほどの文と比べてみると、ちょっとした違いがありますね。
①He insisted that the meeting be postponed.
彼は会議は延期されるべきだと要求した
②It is necessary that she have a good sleep.
彼女が十分な睡眠をとることが必要だ
①は動詞、②は形容詞が 命令・提案・要求・必要性・重要性を述べています。そう。この形は動詞バージョンと形容詞バージョンがあるんです。
次は、実際、どの動詞、どの形容詞が使われるのか?見ていきましょう。
この形式をとる動詞・形容詞
動詞:order (命令する) demand / insist (要求する) propose / suggest (提案する) advise (忠告する)request (頼む)recommend (勧める)など
形容詞:necessary (必要な)important (重要な)essential (不可欠な) desirable (望ましい) proper (適切な)
あ~~~。覚えられる気がしねぇ。
と思った方へ。
これらの単語をよーく眺めてみましょう。どの単語もちょっと上から目線じゃないですか?
「命令する」完全に上から
「提案する」アドバイスあげますよ的な?
「忠告する」ズバリ上からですよねこれも
「要求する」なんか あれせぇこれせぇ言う感じ
「頼む」これも あれせぇこれせぇ言う感じ
どれも、「現状がイマイチだから違うふうにしていこうぜ」という単語たちですよね。
「違うふうにしていこうぜ」の部分はまだ実現されてない部分で、これから実現する必要がある!と考えている部分ということになります。だからアドバイスしたり命令したり要求したり。「必要な」「重要な」といった内容も、強い上からのニュアンスがありますよね。
ですので、この形の文のthat節内に、動詞の原形の代わりに should +動詞の原形という形で使われることもあります。
should 「~すべき」という助動詞は、この手の単語たちと相性ばっちりですからね。
①He insisted that the meeting be postponed.
=He insisted tha the meeting should be postponed.
彼は会議は延期されるべきだと要求した
②It is necessary that she have a good sleep.
=It is necessary that she should have a good sleep.
彼女が十分な睡眠をとることが必要だ
ここまでくると、なんとなく、何故この形が「仮定法」の仲間に入っていることがあるのが分かる気がします。
「that節内の内容が(理想の)現実と違うことになっている(現実の状況と違う状況の話をしている)」から
でしょうねぇ。
He insisted that the meeting be postponed.
(延期されるべきなのにされていない から要求した)
It is necessary that she have a good sleep.
(十分寝るべきなのに寝ていない可能性がある から必要だよ!って言う)
「現実と違う」という所が仮定法っぽいと。
ハッキリとしたことは文法書に書いていないから分かりませんが、そんな成り行きではないかと私は思っています。
仮定法現在は以上です。
文法用語はまあ置いといて、この形はしっかり覚えておきましょう(^O^)
仮定法過去と仮定法過去完了が混ざってる?仮定法はこちら
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参考にした文法書